2021年5月10日
「五十音図・あいうえおの日」(5月10日)の記念日登録証授与式が石川県加賀市の山代温泉で行われました。

石川県加賀市の山代温泉と言えば開湯1300年の歴史を誇り、泉鏡花、北大路魯山人など多くの文人墨客に愛されてきた北陸の名湯です。

同地の「薬王院温泉寺」の中興の祖である明覚上人が平安時代後期の1093年に山代温泉で言葉の音による五十音を研究し「反音作法」を著しました。このときの配列が現在の五十音図に近いものであることから、山代温泉は「五十音図の発祥の地」とも呼ばれています。そこで、日本語の基本とも言える「あいうえおから始まる五十音図」を温泉地の活性化に活かそうと山代温泉観光協会が5月10日を「「五十音図・あいうえおの日」に制定しました。

多くの報道陣、関係者の前で行われた記念日登録証の授与式ではまず山代温泉観光協会の萬谷正幸会長から記念日登録の経緯や「反音作法」をモチーフにしたオブジェの紹介などが行われ、宮元陸加賀市長は「五十音は明覚上人の壮大な発明。その発祥地であることを全国に発信していきます」とご挨拶。日本記念日協会の加瀬清志代表理事は「五十音は言葉や文字など、コミュニケーションの基となるもの。それが生まれた場所が人々を癒す温泉地というのはとても意義深いことです。多くの人に愛される記念日になるようにこれからもPRしていきます」と語り、日本語研究の第一人者の大東文化大学山口謡司教授の「五十音図と万葉仮名」のビデオメッセージが紹介されました。

そして、萬谷会長(写真・右)に加瀬代表理事(写真・左)から記念日登録証が授与されると、新型コロナウィルス感染予防対策を徹底し、ソーシャルディスタンスを取って密にならないようにした会場からは大きな拍手が沸き起こりました。
「あい(愛)で始まる五十音」と「身も心も温かくなる温泉」。その相性の良さをあらためて感じた山代温泉での記念日登録証授与式でした。